本題にいけない。

~本題とは何なのか~

IMAXで映画を見た。

ゼロ・グラヴィティをIMAX 3Dで観ました。

109シネマズ木場にて人生初のIMAX 3D(IMAX自体が初)を体験してきたんですが

いやーIMAXの映像の美麗さ凄い。

施設にもよるんでしょうけど映画っていうとやっぱりスクリーンに映してるからか

スクリーンの白さ?みたいのが気になるときがあるけどIMAXはそんなこと全く感じさせない色の綺麗さ。そして3Dも今まで見てきた3Dとは別格でした。

元々のIMAXの映像の綺麗さと合わさって本当にリアルに感じられる映像だと思う。

そして音響、これも凄い。本編が始まる前から体に音圧がビリビリ来てた。

音が大きいだけじゃなくてサラウンドも凄い。

ゼロ・グラヴィティ本編中でも自然な感じに右後ろから無線の音が聞こえてきて

一瞬、映画の音だとわからなかったぐらい。

さて、ゼロ・グラヴィティ本編の感想

というかまあ観てる時に思ったとりとめのない感想にもならないことをぱらぱらと。

  • まず主人公が置かれている状況が状況だけに緊張の連続で、ずっと緊張しっぱなし。

一息つけるようなところもあるんですけど多分、全体の6割7割くらいが緊迫してるんじゃないかな。

  • あとは本当に映像と音響

IMAX 3Dで観る以外はあり得ないってぐらいの作品。もう本当3Dは絶対条件。

3Dが公開される映画ってやっぱり画面が飛び出すのを意識した演出や画作りが多いと思うんだけどゼロ・グラヴィティは意識したというより3Dだけ考えて作ってる感じ。

宇宙ステーション内で火災が発生するシーンでボンベにも火がついて無重力のステーション内を高速で四方八方に動いてるところでこっち(画面側)に向かってくるところが本当に怖かった。

他にも衛星の破片等が飛んでくるところで1,2回思わず体が反応して目をつぶったりね。

音響に関しては宇宙空間では空気がないので音が伝わらないから後ろで爆発したりしても無音、これにより自分自身が宇宙に居る様な錯覚を覚える。

ステーション内等の空気があるところでは音が聞こえたりして、本当に凄い音の使い方が考えられてるんだと思う。

 

  •  さてここまでは演出の話ですけどストーリー、物語はというと

ストーリー自体は演出の凄さと比べると単純、シンプルなもので

宇宙空間で事故に遭遇、そこからどうするのか。助かるのかどうか。ってぐらいなものなんですけど

主人公は過去に幼い娘を亡くしてることもあって考え等が後ろ向きで*1

我が身を犠牲にしてでも自分を助けてくれたベテラン宇宙飛行士*2が最期の別れ際に「絶対に生きて帰還すると言え」と言われ、そう宣言したのにも関わらず諦めて死のうとしたりね。

で、その死のうとしたときに宇宙船から酸素を抜いて死のうとするんだけど

酸素が少なくなってそろそろ死ぬんだ……って時にベテラン宇宙飛行士がなんと宇宙船の外に!そして軽口を叩きつつ生きて帰るのか死のうとした主人公を肯定してこのまま死ぬか、なんて話をするのだけど

これは酸素不足による主人公が見た幻覚だった。ってところで小生は『こんな幻覚を見るってことは主人公はやっぱり生きたいんだ』って思いました。

そこから急に前向きになってなんとか生還しようとする。そして生も死も受け入れて今まで生きてきたこと喜びを感じる。

『結果は2つしかないわ、無事に生還して奇想天外な話をするか、このまま焼け死ぬかよ。

どっちであろうと誰のせいでもないわ、どんな結果であれこれは最高の旅よ!』

と言って大気圏に突入していく。

そして奇跡的にも主人公は無事、地球に帰ってきた。

着陸船はどこかの湖に着水、船の中に入ってくる水に抗いながらも外に泳ぎ出でた主人公はなんとか陸にたどり着き大地を愛おしそうに手で掴む

そしてよろよろと、でも力強く立ち上がって映画は終わる。

この時、小生は「あ、主人公は絶対立ち上がるんだろうな……立ちあがらないとこの物語が完結しない」って思ってました。

そして立ち上がった主人公を見てどこか少し前向きな気持ちになった気がします。

(とはいえ見終わった時は映像体験の方が凄くて全然そんなこと思ってませんでしたけど)

  •  長々と書いたけど小生はこのお話、主人公が宇宙空間で生まれ変わったお話だと思ってます。

 

それでこの映画、実は原題は『Gravity』で、公開された直後はなんで『ゼロ・グラヴィティ』なんて意味が変わるような邦題にしたんだ、なんて一部盛り上がってましたけど

確かに最後の大地を踏みしめるシーンを観ると確かにGravity:重力っていうタイトルなのかもなって思いましたね。

ともあれ、これは映画って枠を新しく広げた作品だと思います。

巧みに作られた映像と音楽。観賞から体感へ。

*1:とはいえあの状況じゃベテラン宇宙飛行士みたいに考えられる方が凄いと思う。

*2:ジョージ・クルーニー演じるマット・コワルスキー、とても良かった